国立病院ダイエット

管理栄養士

色々調べていると、このダイエット法は提唱者も不明ですし、不可解な点が多数あります。

今回は、国立病院ダイエットについて検証したいと思います。

国立病院ダイエットの由来 bookmark

このダイエット方法は、デンマークの国立病院によって提唱されたという説や、アメリカの肥満治療で有名なメイヨークリニック(MayoClinic?)が、提唱した、という説がありますが、デンマークには国立病院といった名称の病院は無く(王立病院なら存在するそうです。)、アメリカのメイヨークリニックもこのダイエット法との関係を否定しているとのことで、提唱者は誰なのか、未だに分かっていません。もちろん、日本の国立病院も、関係を否定しています。

国立病院ダイエットの内容 bookmark

では、実際にどういった内容のダイエット方法なのでしょうか?
実施する期間は2週間、決められたメニューを食べる事によって、「体内組織に化学変化が起こり、太りにくい体に変化する。」と述べています。
しかし、決められたメニューというのが、ゆで卵、グレープフルーツ、コーヒー(ブラック)がメインで、栄養的にもかなり偏っており、体内組織が化学変化を起こすという実際にあり得ない現象をうたい文句にしています。
ここからも、かなりいかがわしいダイエット法だということが伺えます。

国立病院ダイエットのメニュー・決まりごと bookmark

このダイエット法は、かなり厳しい食事制限を強いられます。その上、たくさんの制約があるので、「マニュアルがきちんとある=きちんとした、根拠のあるダイエット方法である」と、勘違いしてしまう方がいらっしゃるようです。
ダイエットのメニューとして、以下のような内容の食事がメインになっています。

食事内容 トースト1枚(ご飯小盛1膳) ゆで卵(固ゆで1~2個) ゆで卵(固ゆで1~2個)
ゆで卵(固ゆで1~2個) トマト(小1~2個) 野菜サラダ(きゅうり、人参、セロリなど)
グレープフルーツ1個 コーヒー(ブラックで) 酢漬け野菜(ピクルス、梅干でも可)
コーヒー(ブラックで)

このような食事内容がメインで、日によってお肉をプラスしたり、サラダに使用しても良い野菜が変化したりします。何か昔見た事がありませんか?そう、ゆで卵ダイエットと良く似ています。一時期はやりましたが、危険だから今では誰も実行する方はいないでしょう。もしかしたら、ただ名称が変わっただけかもしれません。
このメニューから、摂取エネルギーをはじめ、ほとんどの栄養素が不足しているのが一目瞭然です。
決まりごととしては、

  • メニューを必ず守ること
  • 調味料は塩-コショウ-醤油を使用
  • 野菜サラダのドレッシングはノンオイルで。マヨネーズは厳禁!!
  • ゆで卵は1日2個までOK。豆腐や納豆に替えても良い。(豆腐なら1丁)
  • 野菜は温野菜にしてもOK。
  • 大根、カリフフラワー、ブロッコリーは食べてもよい。
  • 人参、トマト、きゅうりは毎日必ず食べること。
  • 肉や魚は焼く(油はひいてはいけない)-蒸す-ゆでるのいずれか。
  • 肉や魚の分量は80~200g(肉は赤身の部位を)
  • コーヒーはブラックで。苦手ならダイエットコーラでもよい(!?)
  • 食事以外の水分は控えること。
  • 水は飲まない。お茶かコーヒーで。
  • イモ類、お酒はだめ。
    上記にも幾つか不可解な決まり事がありますね。ただ、思いつきで作ったような・・・。

国立病院ダイエットの注意事項 bookmark

このダイエット法の冒頭に、「ダイエットを始める前によく読んで、納得した上で実行してください。」という幾つかの注意事項が書かれています。

  • 2週間以上続けると栄養失調や貧血になる恐れがあります。続けたい場合は1ヶ月以上間を空けてください。
  • 栄養に偏りがあるので、体調不良を引き起こす可能性があります。
  • 生理中に実行しないで下さい。(鉄分不足になる恐れがあります。)
  • コレステロール値の高い方は、心筋梗塞を誘発する恐れがあります。
  • 妊娠中の方は、胎児に影響が出る恐れがあります。
  • メニューは必ず守ってください。もし守れなかったら、1日目からやり直してください。
  • グレープフルーツによって、薬の効き目が悪くなる恐れがあります。
  • 無理を絶対にしないで下さい。
    まるで、「何が起こっても知りませんよ」と感じ取れるような、責任逃れをするために書かれた内容ばかりです。

国立病院ダイエットについてのまとめ bookmark

今回、危険なダイエット法として、国立病院ダイエットを取り上げましたが、これ以外にも巷にあふれている危険なダイエットはたくさんあります。
このダイエット法を含め、提唱者が不明だったり、内容に疑問点があるものは実行しないほうが賢明です。体を壊してからでは遅いのです。
しかし、このような注意事項があるにも関わらず、実行する人が後を立たないという悲しい現実もあります。
皆さんには、こういった間違ったダイエットに対する目利きや正しい判断が出来るようになって欲しいと思います。あなたの体を守るのはあなた自身です。
また、この国立病院ダイエットは危険だという事で、アレンジされた「新国立病院ダイエット」というのも新たに出てきましたので、また、特集したいと思います。

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